馬場 勉コラム
『自今生涯』

第30回

しっかリ頼みますよ!菅政権

勝負があった。民主党代表選は小沢さんを破って菅さんが勝って再選された。菅さんが政権を担うことになる。国会議員票はほぼ互角だった。小沢さんを応援した人達の処遇を間違えると、民主党分裂の憂き目に遭う可能性は大であろう。難しい舵取りが待っている。

ところで、菅さんが主張している。すなわち1に雇用、2に雇用、3に雇用とさかんに公言していた。雇用が大切なことは勿論だが、仕事があることが前提である。雇用をした事業所には支度金をつけてやるといわれても、必要がない以上足手まといになるだけでジャマくさいだけである。企業経営者であれば誰も同じ思いだ。

要するに、デフレを克服して適正なインフレ状態に導き、国内で仕事(内需)が生ずればおのずと雇用が生れるのである。菅総理の考えは、本末転倒な発想の政策だと思われる。1に企業、2に仕事、3に雇用というのが順当なところであろう。

円高かつ株安の状態を脱する方策を考えなければ、企業の空洞化が進行して内需はおろか、日本経済全体が失速して日本丸沈没ということになるであろう。

本日、政府は日銀に為替介入をさせたため2円余の円安になり200円強の株高になったが、他国との協調に基づく協調介入ではなく日本のみの単独介入だから、効果は長続きせず一時的なサプライズになるだけだろう。

現政権を担う核となる人は市民活動家、あるいは学生運動(全学連等)の経歴を持つ人が主流を占めている。また、若い層の議員には、松下政経塾の卒業生や官僚あがりの人が多く、いわゆるエリートで、自分で働いて金を稼いだり或いはお金の苦労をしたという経験の人が少なく、公務員あるいは企業の従業員のように決まった日に給料を貰ってきた日の丸親方の人が多いように思える。だから、雇用で苦労している雇い主や失業者及び未就の新卒者の気持が本当にわかるのだろうかと思う。心配だ。

民主党の衆・参議員411人が一同に会して選挙するのが写し出されたが、素直なところ随分多数の大所帯。全然知らない男性や女性が多かったが、いてもいなくてもどうでもいいような若い人達が多すぎる。現在の議員を半分にしても、別段どうということもないし世の中が変るような問題は生じないと思う。

党派を超えて岡山県出身の議員だけでも10人以上いる。そんなに必要なのかな~と思うのは私だけではないはずだ。

今回の民主党の選挙風景をテレビでみていて、副産物としてそんな素直な気持が湧いて来た。これが最大の収穫だったといえるのではないかな・・・。菅総理だって、実際問題400人以上全員の名前と顔も覚えられないだろう。全然つながりのない隣人あるいは同志という御縁の無い仲間関係ということになる。一般的には若い方がよいと思われがちだが、確かに若い人は馬力と行動力には優れているが、年の功という面からは年季も必要だ。高齢者は人生経験からして、中・高齢者の気持も十二分に理解できると考えられるから、それなりの存在価値はある。

うら若い男と女が多数いて、ガヤガヤ騒いでも高給で勉強させているだけという場合も多いだろう。本当のところ、そういうものではないでしょうか。随分、無駄な多額のお金が使われているようにも思えました。

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