馬場 勉のコラム
『自今生涯』
真夏の毒にも薬にもならない戯言
お盆の時期が今年も来た。毎年のことながら炎天下の下、墓掃除をしたが、石塔が焼けていて、汗を流しながらの作業でした。墓地は、90㎝×90㎝の区画を一聖地といい、1坪は4聖地に当たる換算になる。墓地の永代使用料の単価は一聖地当たりだから、広い区画であれば相当な金額になる。最近の墓は、団地のようになった形式のものが都会に限らず結構人気がある。墓掃除もしなくていいので楽でよい。これから墓地を求めるとすれば、こういうスタイルの墓に魅力が湧く。墓の管理や守りはそれなりに大変だから。
暑い天気が続いたため、果物は糖度も高く優良に出来上がった。西瓜、葡萄や桃などを贅沢に食している。岡山は果物王国といわれ、最高級品が採れる。ただ、庶民の口には1個1,000円の桃は、ちいっと値が良すぎる。
岡山の人が、岡山の果物を気軽に食べることができないのは残念だ。他県の安い値段の果物が、売り場に並び岡山の一般庶民は買い求めている。白桃などは、最高級品で値段も高いので国内消費のみだけに限らず中国の富裕層にも販売活動を行っている。なんだか、おかしな気分にもなる。我々庶民が、日常的に地元でできたものを気軽に消費するのがよいように思うのだが、それができないとは何たることか・・・。
国の借金が、904兆円になった。天文学的な数値でピンと来ないが、全人口1人当たり約750万円の借金ということになる。もう数年で、にっちもさっちも行かない状況になるであろう。対策は収入を増やすか、支出を減らすしかない。収入である税金は低迷しているから、支出を少なくする努力がいる。消費税の増税など当てにしてはいけない。しかるに、子供手当てとか高校無料化とか湯水の如くお金をバラ撒けば、大変なことになることは火をみるよりも明らかだ。国民に飴玉を配って政権を維持するために保身的な発想で政策を行うのではなく、もっと真剣にどうすべきかを考え抜いて欲しいものだ。地獄を見る苦しみが必要だ。
最近、海外で電車やバスによる事故のため、日本人が巻き添えになることが目立つようになった。それだけ、邦人が世界の隅々まで旅行しているという証である。時間とお金に余裕のある人が多いということだろう。私も中国など旅してバスで移動するときには、交通事故にならないかとヒヤヒヤしていることが多い。昨今は、安全な場所での重大事故が多発していることを思えば、中国を始めとするアジア諸国のデタラメ交通事情による事故発生は、やむを得ないともいえるが、事故現場を見る気分はいいものではない。いずれにせよ、無理な日程の詰め込みによる疲れが、事故に繋がる場合も多いだろうから注意するに越したことは無いだろう。
ところで、日本国内はどうであろう。驚いたことに、岡山で最も交通量の多い大供(ダイク)交差点近くに私は寝泊りしているのだが、消防車はロータリーの中では一旦停車をして安全確認をしていることだ。確かに、重量級の消防車が高速のスピードで衝突すれば大事故になるのは明らかだから安全運転に努めているのだろう。パトカーや救急車は、比較的突っ込んでいく傾向があるように私の目には映る。高見の見物をしている毎日である。結構勉強になります。