馬場 勉のコラム
『自今生涯』
魁皇1,000勝の重み
魁皇(かいおう)が、先日、大相撲の平成22年夏場所の千秋楽に得意技で琴欧州に勝って、史上2人目の1,000勝を達成した。(665敗、154休)
一口に1,000勝というが、一番一番の積み重ねの地道な結果で大変な数字である。現在は、年6場所だから年間で90日間土俵に上がる。ただひたすら、相撲に徹した生活をしながら22年間かかって到達した。歴代一位は、元横綱千代の富士(現九重親方)の1,045勝(437負、159休)だから、その差は45。あと一年間(6場所90日間)相撲をとり、8勝7負で半分以上勝てば、史上一位に躍り出ることができる。38歳とはいえ、自分の体を労わって生活態度は相撲一筋で立派だ。40歳までは大丈夫だ。だとすれば、史上一位は、当然視野に入ってくる。体が資本の格闘技の世界だから、何が何でも体力勝負。それゆえ40歳がスポーツマンとしての限界と思われるが・・・。納得のいくまで続けるという心意気だから、先のことはやってみないと分からない。
目標が無ければ、勝負事は本気になれない。けれども、ここまできたらヤルしかないということだ。
一口に1,000勝という数字がどういう数かといえば、年間90番を全部勝っても11年以上かかる。だから、実際には22年かかったことになる。勝ったときもあれば、負け越しもあり、怪我で休場したこともある。通算の勝率は5割5分で勝が負けより多い。一番一番が大切である。
思えば、私は「平成つれづれ草」というコラムを月に1~2度執筆して18年間書き続けて500回だった。1回1回積み重ねての結果だ。
今書いているこのコラムも、3~4日に1回書いたとして、年に100回というところ。1,000回書くとすれば10年かかる。これから10年間3~4日に一度ずつ書き続けて、その時々の気持ちや史実として記録を残す意味も兼ねて1,000回を目指したいと考えている。気の遠くなるような気もするが恐れず、怯まず、頭を回転させながら日常生活の中で思いつく諸々のことを書いて自分史の一環としたいです。生きている証にもなるし、頭の健康維持のためのトレーニングにもなる。ボケ防止にもなり健康が維持できるだろう。
御愛読いただけている方には、お礼申し上げます。何かお気付きのことがありますれば、御一報いただければ有難いです。
魁皇(名前はすごく良い)の1,000勝にあたって、思いの丈を述べてみました。希望が湧いてきましたから・・・。
その他の魁皇の主な記録
通算勝ち星 |
1,000勝 |
1,045勝の千代の富士に次ぐ2位 |
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幕内勝ち星 |
832勝 |
史上最高を更新中 |
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通算出場 |
1,651回 |
1,891回の大潮、寺尾、高見山に次ぐ4位 |
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幕内出場 |
1,364回 |
1,430回高見山、寺尾に次ぐ3位 |
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幕内在位 |
101番所 |
史上最多を更新中 |
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大関在位 |
59番所 |
千代大海の65に次ぐ2位 |
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優勝 |
5度 |
最高位が大関以下では最多 |
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三賞受賞 |
15回 |
19回の安芸乃島、琴錦に次ぐ3位 |
残念ながら、横綱には、体の故障が多くてなれなかったが、昨今は体を労わりケアしながらガンバッテいる姿勢に共感を覚え、数々の記録をどこまで伸ばすかに興味を持ちながら、最後まで応援を惜しまない。「ファンは誠実を愛す」といいますから・・・。