馬場 勉コラム
『自今生涯』

第181回

地域政治となれ合い報道

「政治とカネ」の問題で世間を賑わせているが、意外と知られていないのが、山陽放送㈱の役員構成の人選だろう。報道と政治と銀行(金)が結び付いている印象を与えるのは嘆かわしい。

山陽放送株式会社から役員構成の挨拶状が届いた。プロパーと思われる取締役以上の幹部が約半分、常識なら社外取締役と思われる取締役が約半分を占めている。当社の取締役には、県知事、市長、山陽新聞社二人、中国銀行、倉敷紡績というメンバーだ。どうしてこういう構成になるのだろう。長い歴史がある。民間放送が発足したとき、お金をかき集めて、持ち寄って設立した放送局だから、その時の流れを今も汲んで続いているのだろう。一般の民間企業では、役員を送り込むことはあっても、飴と鞭が合体するようなことは、ありえない人選である。特に問題となるのは、言論の自由を主張している新聞社やテレビ局が呉越同舟していることだ。

真に都合の悪いことは、公にできるだけしないで、気に食わない人に対しては、徹底的に攻めるか無視する対応をとるということだ。県と市が仲間入りしているから、互いになれ合いである、と思われても仕方ない。

在県の他の報道局の話の方が、真実に近く面白いのではないか。RSKに対しては、色を持ってみる必要があるようだ。

岡山の発展が思うようにいかないのは、新聞社、テレビ局、行政などが目に見えないところでのなれ合いが、思い切ったことを行わず表現されずに、つぶされるということになる。取締役として採用するよりは社外取締役にして自由に発言させた方がよいと思うがどうかな。岡山は、少しおかしいなれ合いの珍しい県かもしれない。マスコミは心して、然るべきだろう。取締役には役職手当(報酬)が支払われている。お金をもらえば文句は言えないだろう。仮に当て職であってもだ。

山陽放送の初代社長は谷口久吉氏だったが、谷口氏はコネ入社とか身内の人は、会社に入れなかった。なのに資本金を出してくれた人は取締役にするなど、一貫性がなく、一部の人の発言に弱かったのかと思う。

バングラデシュで日本人が標的になって殺戮されたようだが、「志」をもって頑張っていたというのは本当だろう。

ただ、高度な教育を受けた優秀な人材が就職先がなくて困っているのも事実。国際協力機構(JICA)の関係企業に入社して、外国へ行っている人もいると思う。ジャイカからは高給取りになれる。高学歴の就職先を増やす基本的な問題を解決する必要もある。高能力でありながら就職難という人が多いのも現実で、低所得の人の就職難の問題が報じられているが、高学歴で就職先がなく、困っている人が約1万~2万人いるのも問題化されるべき命題である。

過日、私は自分流の目標を達成した。四国88ヵ所を自動車だが10周を達成した。すなわち、歩き遍路1回に匹敵するだろうと考えている。階段を昇り降りは歩き遍路と同じである。10年余かかった。近日中に高野山の奥の院へ行って完了したい。次の目標は、死ぬるまでに歩き遍路3回を達成したい。ということは、あと歩き遍路2回分、即ち、車で20回回ることになる。20年かかることになるから、少し早目に回るようにしたいと思う。

信仰心はさほどない私が、段々と信仰心がわいてくるものらしいから安心、安全の心がけでゆっくり早めにまわりましょう。私は他人に勧めたわけではないが、88ヵ所の話をしていたら、行く気になった人もいるから言ってみることも良いことだろう。事故を起こさず楽しく回りたいものである。四季の移り変わりを愛でながら。

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