馬場 勉コラム
『自今生涯』

第149回

惜別と出会の春

岡山に於いても、桜の開花宣言があり満開になっている桜の木もある。桜は一つの芽から複数の花を一斉に咲かせ丸型の花びらが風に乗って飛んでいく。春になった。三寒四温といわれるから、まだ寒い日はあるだろう。俗に「寒の戻り」といわれる現象だ。「別れの三月」から「出会いの四月」へと移ってゆく。

早いもので、あっという間に三月が終り、明日からは四月になり入社・入学・新年度が始まる。気分的にもウキウキする時を迎える。年々歳々人は変わっても、自然界は変わらない。やはり人が去ることは淋しいが、新しい人が仲間に入ることは嬉しいものだ。

テレビを見ていたら、日経新聞の「私の履歴書」の執筆者の特集を行っていた。各人の究極の珠玉の言葉がにじんでいた。

①辛い時こそ、人は心の贅沢を求める。

②未来は、自分自身の手で作り出すことに意味がある。

③失敗のないところに、成功はない。

④止めることは簡単だが、続けることに意味がある。自分で掴んだものは強い。

⑤人生は遊びにあり。

⑥自分を表現すること。

等々である。含蓄のある言葉である。やはりその道で成功した人は、他人に感銘を与えるものがある。失敗を重ねて成功した人達だから。

また、俗にいう袴田事件という殺害により死刑の判決で 48 年独房に入って、拘禁性ノイローゼになった人の再審開始決定があり死刑停止と釈放が行われた。 78 歳だが老けたように見えた。私が感じたことは姉( 81 歳)が姉弟の関係でよく面倒を見たことだ。なかなか出来るものではない。特に、証拠を捏造した疑いがあるとの指摘があった。恐ろしいことだ。科学的に DNA が一致しないという科学的証拠が決め手になった。長い間の心労は計り知れないものがある。

さらに、興味深い放映では、人工頭脳ロボットが進化して東大入試に合格できる状況まで研究が進んでいるようだ。記憶させる力は抜群に発揮する。チェスや将棋さらに囲碁などではロボットの方が強いからすごい。ただ、国語などの要旨を 100 字以内で記述せよというような問題は苦手というか難しいらしい。要は、 3 歳児の能力の発揮ができるようにすることは不可能らしい。人間の能力を無視することはできない。年齢を重ねるごとに総合的判断が直感的に経験則上できる。これがロボットには不可能らしい。人間万歳である。最後は人間の判断がものをいい、ロボットは、あくまで道具(ツール)でしかないといえる。

先日、私は大腸ポリープの手術をしてもらった。一泊二日で元気に退院。良性のものだった。先生の一言に感動した。すなわち、仕事をしているのかといわれたので、現役でガンバッテいると回答したら、それならばポリープを取りましょうとのことだった。数年後に癌化するかどうか分からないから、痛い思いをして手術しなくてもよいが、仕事(健康)をしているのであれば、まだまだ労働をしてもらうためにも手術をしましょうという主旨であった。やはり健康で生涯現役を目指す私としては、自分の生き方を自分なりに喜んでいるところである。すでに、安静にしている期間は過ぎて、旅行やスポーツジムで運動してもよいことになったので、益々元気を出したいと考えている。

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