馬場 勉コラム
『自今生涯』

第146回

記録的な大雪

温暖といわれている岡山市内で、 2 月 8 日(土)に 20 年ぶりとなる 8cm の積雪になった。なんと、東京では 27cm の大雪が降り 45 年ぶりの記録とか。

最近の天気予想は当る確率が高い。一昔前は、天気予報といえば当たらないことの代名詞に使われていたが、年を追うごとに予想的確率が高くなっている。理由はいろいろあるだろうが、気象探査の気球を上げたり、宇宙衛星から送られてくる情報が確率を高くしているようだ。上空から地球の状態を見ているからだ。

宇宙に打ち上げられるロケット技術が高まり小型化し、かつ安い値段で打ち上げられるようになっていることは確かなことだ。まだまだ、ロケットは進歩の過程で、世の中が便利になり、我々の生活が大きく変わる時代がすぐそこまできているようだ。技術立国日本の能力を発揮すべき時だ。チャンス到来である。

空・海・陸があるなかで、空すなわち宇宙は星をはじめ打ち上げ手段が飛躍的に開発されてきたため将来が楽しみだ。海は、未開発の世界で石油や鉱物など多量にあるらしいが、地上へ取り上げるコストに見合う技術が問題だから、世界中で開発競争が進行中である。陸は、地球が一定せず常に動いており、気の遠くなるような時の流れで地殻変動が行われている為、昔の海が山の上にある。地震や火山噴火などは、予知が進歩して予測されているから、緊急の対策を一刻も早くしなければならない。

また、生命化学に於いても着々と新技術が研究開発されていて人間の寿命が年々長くなっていっているが、生きとし生ける者は必ず死ぬことだけは確実な現実だから、長生きするのも悪くないが健康寿命を長くさせて、年の功を人間社会に還元かつ活用していきたいものである。年金を頼りにして、ただ生き延びているだけでは意味がないと思うが…。何れにせよ、時代は確実に進歩し新しい発見・発明が現実のものになっている。

それに反して、人間の性格はさほど変わらず、益々複雑に難しくなっている。例えば、おれおれ詐欺などに見られるように悪知恵が働き、相続争いは自己主張が昔以上になされ人間関係が難しくなっていく。人間の本質は、果たして、性善説か性悪説かという永遠の謎が解決されないまま、すべての面で世の中は発展進歩していくだろう。この心の発達と技術や開発進歩のギャップをどうするかが問題なのだが…。

さらに、これからは、人間の住む世の中は複雑になり難しくなるだろう。ただ、孔子の論語や吉田兼好の徒然草などの大筋と本質は、時代がどのように変わっても変わらず、古典として読み続けられるはずだ。古典の古典たるゆえんである。

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