馬場 勉のコラム
『自今生涯』
まだまだ、これからじゃ
先日、四国八十八ヵ所霊場遍路の第 7 回巡拝が結願した。 10 ヶ月で 1 回転したことになる。年に 1 周で回れば、さほど無理なく回れる。要は、 1 ヵ月に 1 回の割である。基本的には、 1 泊 2 日が基準日程になる。このあとは年内に高野山へ御礼参りすることになる。
ある人が、 21 回遍路すれば仏様になれるそうだと、いっていた。が、まだ単純に引算しても 14 年かかる。元気であれば、手の届くところにある。 200 回以上、定年後回っている人がいるとのことだ。年に 10 周の割で回れば、 20 数年で 200 回転することになるから本当の話である。概ね 10 日余りでクルマにより、 1 周できるからである。
また 100 才で遍路している人がいたり、徳島県にある第十三番札所の大日寺の住職は、韓国女性の舞踊家だった。「人生いろいろ」である。本当に、人生はいろいろ、男も女もいろいろな人生を歩むものだ。「人生いろいろ」は島倉千代子さんの有名な歌だ。島倉さんは先般 75 才で亡くなったが、大変な波瀾万丈の人生だったようだ。私は、甘っちょろい人生だから自慢できるようなこともないが、健康に年をとっていることだけで合格点がつくかもしれない。健康第一だ。
スポーツジムのシャツの背中に「まだまだこれからじゃ岩屋の坂と人生は」とプリントしたものを着用している。ここにいう岩屋の坂というのは、愛媛県四国霊場第四十五番の岩屋寺への坂道を示している。駐車場から坂道を 20~30 分歩いてようやくお寺にたどり着くのである。八十八ヵ寺のうち、クルマでも大変だと思われるところが、 10 ヵ寺程度はある。健康でなければ歩いて、上り下りできないのである。遍路は、歩き遍路の人は言うに及ばず、クルマやバスで行く場合でも困難なところがある。健康維持のために遍路している人もいると聞く。時間とお金と周囲の協力が必要だが、楽しみの方が大きいから、続けられるのだと思う。
また、先日京都のお寺さん巡りをした。紅葉(黄葉)が見ごろで美しい姿を見せていた。人出も多く、楽しみにして、全国から京都には人があつまる魅力がある。
岡山に赴任されている支店長をはじめ、数年しか住まないであろう人達は、休日を利用して岡山県内をくまなく見物等を目的に回っている人が多いのには驚く。みなさんが、岡山県は良い所が多いという。地元の者は知らない場合も多く、結構岡山県も見るところがあるようであるから決して捨てたものではない。岡山県民として、自信を持ちたいものであるが…。