馬場 勉コラム
『自今生涯』

第136回

安倍総理、本当に大丈夫ですか?

例年にない暑い夏でしたが、さすがに秋分の日が近づいてくると、朝夜はしのぎやすくなりました。日本は四季があって、自然が豊富で大変良いと思います。

日本の国民の大多数は、現在は浮かれています。東京が 2020 年のオリンピックの開催地と決定されたからだ。私も誠に嬉しいことで喜んでいます。ただ、私は総理大臣が放射能について、国際公約したことに、内心びっくりしています。

安倍首相は、国際オリンピック委員会(IOC)総会で、福島における原発の汚染水事件を「完全に問題ないものにする」と訴えて、招致を日本へ引き寄せた。具体的事象を数々挙げていました。日本国民向けには、そのような確信犯的な発言はしていないのに、世界を相手に確約したことは、大変なことで総理の演説の内容に本当かなと一瞬耳を疑った。

日本人は、事情をよく知っているが、外国のICO委員は知らないためか、あるいは、日本で発言すると選挙で責任を問われるリスクがあるが、国際公約であれば選挙で影響を受けることはないと考えたのだろうか。しかし、世界を相手に約束した方が責任は重く、もし、福島の原発の問題が解決されなければ、日本は嘘つきだということになり、世界を敵に回して信用されずに相手にしてくれなくなるという重要な要因を含んでいる。

「目的達成のためには手段を選ばず」ということで、事実に反することでも、とにかく、政府が責任を持ってコントロールするといって、国民が納得する程世の中は甘くないのだが…。国民も総理の言葉を忘れることはない。これからも、ずっと記憶しておくことが大切である。

私は、残念ながら政府の発言を信用しなくなった。すでに、 2 年半程前になるが、東京電力福島第一の原発事故が起こった時に、当時の民主党の枝野幸男官房長官が放射能漏れは、大したことは無く、心配はいらないと自信たっぷりに説明し続けた。

例えば、胃カメラや高層圏を飛ぶ飛行機の受ける放射能より、数値はずっと少ないから大丈夫だと盛んに記者会見で発言していた。私は、原発の知識が無かったから政府の説明を信用した。ところが、これが真っ赤な嘘だったことが程なく分かった。民主党が信用出来なくなり、選挙で敗北した原因の理由にもなった。

原発の尻拭いのため現政権の自民党は苦労しているところだが、それにしても客観的事実に裏打ちされないにもかかわらず、国際約束をするという形で、責任を持って原発をコントロールすると息巻いたが、本当にそうなるのだろうか、福島沖で取れる魚に影響が無いという理由で、現在食用に用いられているのか?実際は、汚染水が海に流れ出しているはずだ。海は大きいから薄められてはいるだろうが…!魚の出荷制限が続いているのが現状ではないでしょうか?

(亡)母が生きていた時に、怒っていたことを思い出す。戦時中は、新聞が情報媒体の主流だった。だから、新聞記事で日本が勝利していると盛んに宣伝していたのでそれを信じていたのに、結果的には敗戦したと憤慨していた。

昨今は、言論の自由が保障されて、色々な媒体でいろんな立場から主義主張がなされているので一方に傾くことはないだろうが、今回のオリンピック東京開催決定のようなイベントを全国民が歓迎し無邪気に大騒ぎしているため、光と影の部分がほとんど問題になっていない。心配だ。真実を知る必要があるだろう。

とにかく、政府は目的遂行の為には事実と相違していても手段を選ばないことが、証明された感がするが…。

私の偏見でしょうか?

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