馬場 勉コラム
『自今生涯』

第95回

70才からの挑戦

昨日 4 月 15 日は、私の 70 才の誕生日だった。チョッピリの淋しさとそれにも増してこれからは、ヤル気満々でガンバリたいと思う考えが交錯している。天秤にかければプラス思考の方がはるかに大きい。 70 才を迎えることは、だいぶ前から心の準備ができていた。 70 才になれば年金制度の対象外になり年金を支払わなくなり、年金を頂くだけになる。良いような悪いような複雑気持になるが、世の中の仕組みは、元気者であろうが病人であろうが一定の年齢で線を引かざるをえないのだから年金だけにかぎらず、他の面でも世間では一人前として相手にしてくれなくなる。雇用保険(失業保険)においては、 65 才で線を切り 65 才以上の者には失業しても保険はくれない。言い換えれば、 65 才以上の者は労働者として雇用保険の対象にならないということである。 70 才以上になれば社会的活動の面で色々な制約が生じるようだ。だが、所得がある限り税金はかかるし、消費税はもちろん支払うことになる。健康保険は、一定の所得が有る者は従来通り 3 割負担であるから、あまり有難味は感じられない。

私は、 70 才になるまでの丁度半分の 35 年間を不動産鑑定士として開業し現役を貫いてきた。これから 100 才まで生きたとしても 30 年であり今迄より少ない。生きることのできるリミットは、はっきりしている。限界があるのだから、これからが真剣勝負である。時間を大切にして、無駄のない後悔しない人生を送らなければならないと、深刻に思うようになったところだ。

元気いっぱいでヤル気満々であることは、健康であるからだ。また、未だやらなければならないことが残っているから、弱音を吐くことができない。いまだ物欲、金欲、性欲がある。これらの欲が無くなれば、ただ生きているだけということになる。悠々自適な生活をしているとか、旅や趣味に精を出しているとか、きれいごとを言ってみても考えてみれば、定年後の時間を自由に使いこなして生きていることに他ならないのだが、それも良いことに違いない。ただ、私は、まだまだ現役を死ぬまで続けたいと思っている。これからは、仕事のみに専念するだけではなく余裕を持って時間を有効に効率よく使いたいと思う。もちろん、新しい何か創造的なことを加えて趣味等として盛り沢山に人生を豊かにしてゆくことは大切であろう。

いずれにせよ、人それぞれの人生観に裏付けされた悔いのない一回限りの人生を歩むことが大切だと思うようになってきた。

気力が充実し、ヤル気もある。また、健康でいまのところ体には不安は無い。青息吐息の私の経済状況であってもお金は天下の回りものだ、いつかはお金が手元に入ってくることを期待している。以上の様な事を考えながら 70 才を迎えた。私の周りには、 70 才は鼻たれ小僧 80 才・ 90 才台で元気にされている方がいらっしゃるから、その人達に負けないで付いて行きたいものである。

このつたない文章は、 70 才代の門出にあたっての私の決意宣言であり、これからが本当の挑戦になる。仕事は 35 年をひとつの区切りとして、 70 才になった今から新たな気持でスタートラインに立つことにした。不動産鑑定士以外の仕事も視野に入れた営業活動にも力を入れたい。

これらの気力を支えるものは健康である。健康であることが常に担保されていなければならないから、日常生活を節度あるものに保つためにも禁酒は続けたい。

心願成就達成を目指して益々奮起したいと思う。皆様の御支援・御指導をお願い申し上げます。

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