馬場 勉のコラム
『自今生涯』
60才70才は、鼻たれ小僧!
3 月が終わります。新年になってから 3 ヵ月が経過した。 4 月に入ります。桜の開花はやや遅れそうだが、寒さも程々になり、暖かさが増してきた。卒業と入学の入れかえの端境期。春休みの時期であり、甲子園では選抜高校野球が佳境に入った。一日一日春に近づいてきたといえる。
興味深い記事が目に入った。おかやま財界( 2012 年 3 月 20 日号)が『岡山の社長』という統計資料を載せている。帝国データーバンク岡山支店の調査が基礎に成っているものだが、岡山県内の社長は 2011 年ベースで 20,264 人、その内女性社長が 1,360 人で 6.71 %を占めている。多いと見るのか少ないと見るのか判断の分かれるところだが、妥当なところだろう。
出身校別に見れば岡山大卒が 347 人でトップだが占有率は 1.7 %にしかすぎず、意外と少ないと思う。続いて慶大、日大、近大、早大と続き 6 番目が私の母校の中大で 116 人となっているものの、 0.57 %だから非常に少ない。上位 10 校の占める人数は 1,615 人で約 8 %である。ということは、社長は 9 割以上が色々な経歴の持ち主で占められているということである。バラエティーに富んでいて良いことだ。私の周りを見渡しても上位 10 校に属さない人が多いことからも頷ける。
2010 年から 2011 年の一年間に於ける社長交代率は、 564 人の 2.78 %だからあまり大きく変わっていないということだろう。また社長の平均年齢は 59.09 才で資本金 1,000 万円未満は 58 才、 10 億円以上は 64.1 才と資本金が多くなるほど、すなわち大企業ほど高齢になるということで、なるほどと頷けることだ。大きな会社ほど人材が多く、責任も重くなるから経験が豊富な人を抜擢するようになってくるのだろう。
出身別社長数では岡山県出身が 16,641 人でダントツ。全社長の 82.12 %を占めており、地元出身者が社長をしている人が大半であるということだ。
結果的には、あまり外部(県外)の人との交流が全体的には少ないということになり、岡山弁で商売ができるということか。ただ、井の中の蛙にならなければ良いのだが。大企業の支店長などは統計に含まれていないので、県外から来た人にとっては、岡山県は商売がやりにくく取っ付きにくいということになるのかも知れない。もっと外部との交流があった方がよろしいようですが…。
驚いたことは、明治生まれの社長が 2 人、大正生まれの社長は 37 人ということだから、 86 才以上で社長業に君臨している人がまだ多くいらっしゃるという現実を直視すべきだろう。 60 才 70 才は鼻たれ小僧ということか。だから、私はまだまだこれから一旗上げなければと思っているところである。生涯現役を貫いている人も結構いるはずだ。 大正生れ以上が、1,000 人に 1.9 人の割で若い者に交じってガンバッテいるということです。
私の周辺にも大正生まれの戦争体験がある人もいらっしゃいますから、岡山県は広いため、社長であるかどうかは別にして、現役で元気に精進されている方が到る所に必ずいらっしゃるということです。
新聞の片隅に全日本仏教会の次期会長が 94 才の天台宗の半田孝淳天台座主がなられるとの記事が載っていた。お坊さんの世界では長寿の人が多いが、なんと 94 才から 2 年間仏教会の最高のエライさんになられるとのことで一瞬目を疑ったところですが、そういう世界もあるということです。こういう記事に接すると、私だけでなく誰しも益々元気になりそうです。
世の中には 100 才を越えてお元気に仕事をされていらっしゃる方は、医師の日野原先生をはじめ沢山いらっしゃいます。日常生活に於いて泣き言をいわず元気を出してガンバリましょう。