馬場 勉コラム
『自今生涯』

第5回

桜が満開でした!

早いもので3月に入った。年度末の多忙な時に、自殺者が多いのだそうだから自分たちの周囲には気をつけたい。“人生色々”と名言(迷言?)をはいた総理大臣がいたが、“桜”の世界でも同様。高知県土佐市の清滝寺(きよたきじ・四国88ヶ所の35番札所)は標高が高いところにあるにもかかわらず、すでに桜が2月末時点で満開だった。“雪割り桜”といわれる品種らしく満開後に、必ず一度は名残りの雪が降るのだそうだ。私の知る一番遅い桜は、京都の仁和寺(にんなじ)の御室桜(おむろざくら)。4月末頃に満開になる。染井吉野桜などはすでに葉桜になっている。この桜が“とり”で京都の桜の季節が終わり初夏をむかえる。

ほぼ、2ヶ月余の桜のシーズンがあることが判明した。(沖縄と北海道は別にして)早いもの、遅いもの、それぞれに人々を楽しませてくれる。人も同様。神童といわれる子供が20歳(はたち)過ぎればただの大人になる人もいれば、刻苦勉励して大器晩成する人も多い。どちらが素晴らしいのかは分からない。人それぞれでいいと思うが・・・。

年金制度が出来た頃は、60歳定年になれば老人の域に入っていたのだろうが、現在では70歳以上でも会社の社長や会長として指揮監督をとっている人は多い。ただ、老害になるリスクも否めないが・・・

昔の年齢の概念の8掛け、いや7掛けあたりが妥当な現在の年齢になるのかもしれない。すなわち、70歳の現在の人が該当する体力や知力は、昔の50歳ないしは55歳の年齢に匹敵するという換算になる。私は7掛けでいきたい。まだまだ、最前線でガンバレルという気合が入っているからだ。幸いにして病魔も気迫に慄いて寄り付かない状況だ。私を助けてくれる従業員を始め皆さんに感謝の念で、幸せをおすそわけしたい。大将がしっかりしていることは、従業員等に与える心理的な影響も大きいと認識しているから、自ら厳しく律して自愛すべきだろう。

鳩山首相は、国民に与える影響を考えてもらいたい。特に子供たちは、首相ほかの重鎮の姿や発言を見聞して育っているのだから、ぜひ日本国民を代表する模範人となって欲しい。

生きとし生けるものは、すべからくいろいろな世界を形成していると思うが、早いからといって尊からず、遅いからといって卑下することはないと思う。自分のペースで最後まで走りきることだろう。

カナダのバンクーバーで行われた第21回冬季オリンピックも終わった。色々楽しみを与えてもらってありがとうといいたい。特に、女子追い抜きの3人1組のスケート競技(チーム パシュート)で日本は2位になった。1位との差、わずか0.02秒差だった。数10cm前後の差だろう。これは勝負の世界の厳しい現実であるが、人生の差そのものの現実でもある。天才と気狂いは紙一重の差である。競馬でいう鼻の差であり、タッチの差である。現在の自分の置かれている現実を悟り、納得することもいいことだろう。それが人生というものだろう。

19歳の浅田真央選手の銀メダルは、客観的評価を旨とする仕事をしている鑑定士の私の立場からすれば、納得のいく結果だった。まだ、若いから4年後の次のロシアのソチ大会で頂点を目指して欲しい。完成度を高め円熟した演技をして全世界の人々を魅了するような滑りを見たいものだ。期待が膨らみ夢と希望が生まれた。

その他の多くの種目で、本人は一所懸命に戦っていたのだろうが、世界のレベルに達せず、ただ参加したという選手も多いように思われる。残念ですが、そう考えざるをえません。それにしても、色々な競技があるものですね~。万人が思いつかない競技を考え出す柔軟な遊び心の豊かな人達の世界があり、現実に色々なことを命懸けで楽しんでいる人もいるものだと知っただけでも、テレビ・新聞等をみる価値があった。

CONTACT
ご相談窓口
お気軽にお問い合わせください。