馬場 勉コラム
『自今生涯』

第70回

夏の甲子園の凄まじいドラマ

やってみないと、何が起こるかわからない。最後の一球まで、諦めず粘れば運が開けてくる。夏場の暑い中で戦う高校球児の試合を見ていて思ったことだ。プロ野球にみられない面がある。ほんのちょっとした流れの変化で大きく局面が変わってゆく。おもしろい面がある。反面、非情である。岡山から関西(かんぜい)高校が勝ち進んでいる。

今までになく甲子園で繰り広げられる夏の野球の競演はおもしろく、何が起こるかわからないドラマに堪能している人も多いのではないか。

8 月 15 日の第 4 戦で行われた横浜対智弁学園は、 9 回 2 死から大量 8 点をとった逆転劇は、観る者をしてはらはらさせながら感動させた。

また、 5 年ぶり 8 度目出場の関西が今春の選抜準優勝の九州国際大付に延長 12 回 3 - 2 でサヨナラ勝ちした。試合は、シーソーゲームで見応えがあった。観る者に感動を与えた。まだ、夏の甲子園は熱戦の最中だが、今年はおもしろく見応えがある。楽しみである。どんな強い相手でも、やり方次第では勝てるのが高校野球である。

今年のお盆休みは、終わった。残暑が厳しいけれど、これからは暑さも峠を越してしのぎやすくなる。

私は例年の如く、楽しみにしている阿波踊りを身近に体験して、その後 88 ヵ所を巡ってきた。近年は阿波踊り連(グループ)の組織の組合せに工夫がみられる。有名連が民間企業の連を指導するとの名目で共同戦線を組む。お金がかかる連の維持経費等を、広告代あるいは指導料という名目のもとに、寄付集めするという方策がとられているのだろう。だから多人数になる有名連が誕生する。にわか連に参加して、にわか踊りをする勇気もないから見る阿呆に徹している。

徳島から室戸岬経由して 88 ヵ所のお寺さんを回って来た。 8 月は暑いので団体客が少なく全体的にお遍路さんは少なめだ。にもかかわらず、歩き遍路の人を見ると暑い中をご苦労さんと頭が下がる。お陰が多いだろう。

たまたま、高知新聞( 8 月 14 日付)をみたところ一面に大きく「林原」に関する外部調査委員会がまとめた不正経理問題の報告書の全容が 8 月 13 日に判明した旨掲載されていた。

報告書によれば、特別背任罪になる可能性があると指摘しているそうだ。情報では、前社長林原健さんと専務だった靖さんは創業家への資金流出の主導的立場を努めたとのことだから、私は前社長健さんの知らなかったという言を信じていたからまさかと思う。ガッカリした。

会社更生法による債務者への債務返還率もかなり高率になる見込みのため、管財人が林原健さんらを告訴に踏み切るか行方が注目される。

それにしても、岡山の事件にもかかわらず山陽新聞の取り扱いは小さく見落とす状態だった。マスコミの影響力は大きく世論にどのように影響されるかは興味のあるところ。山陽新聞が報告書の評価をどういう論調で取り組むかが注目される。岡山と関係のない他県の新聞が大きく取り上げていることは、林原事件のニュースバリューの大きさがわかる。岡山に与える影響力が大きい問題であるので注目したい。

CONTACT
ご相談窓口
お気軽にお問い合わせください。