馬場 勉のコラム
『自今生涯』
懸命に生きていることに感銘をうけた
“水仙”を球根から育てて花を咲かせることができた。球根を昨年買ってきていたのでプランターに植えていたら花が咲いた。
鉢植えに植え替えるため掘り起こしたら、なんと地中に伸びた毛細血管のような根が無数に球根から伸びているのに感動した。花を咲かせる為に一生懸命に栄養補給をするかいがいしさに感銘を受けたのである。生きとし生けるものは、すべからく人知れず縁の下の力持ちで支えている部分があるのだ。地上に出ている部分と同じくらいの長さの根が地中深く無数に根を張っているということは、表面からはわからないが、見えないところで懸命に生きているのだとわかった。
動物だって生きるためには、捕食したり食べられたりで生きることに懸命である。百獣の王といわれるライオンはオスが群れを支配し外敵から群を守るのが仕事であるが、若いオスにのっとられたら、君臨していた負けたオスは群れを離れてあとは惨めな死を迎えるとのこと。群をのっとった若いオスは、自分の血統を残すために前のオスの子供を殺すといわれている。なんとも厳しい現実であるが、これが動物の世界の生存競争でもある。いずれにせよ動物や植物は一生懸命に命がけで生き抜いているのである。
翻って、人間は命がけで生きているのであろうか?年中緊張した生活は無理でも、ここ一番のときに本気で生きることが大切だ。外観からまじめに一生懸命に生き行動していると見られることも必要であろう。思うに、日本を引張るリーダーの菅内閣は、外見上真面目に悩み苦しんでいるという真摯さが国民に伝わってこない。だから、国民に感動を与えられないことが支持率低下にあらわれていると思うのだが…。
菅直人総理のニヤケタ顔をみるにつけ、根無し草を連想する。もっと懸命さを見せてほしい。そうすれば国民も理解すると思うのだが私だけの感想でしょうか?
“直人さん”で思い出しました。児童養護施設(全国に 575 ヵ所あり約 3 万人余が入所)に贈り物をしているタイガーマスクの主人公伊達直人とは、同じ直人さんでも生き方が違うようで比較するのもおこがましい気がします。人生いろいろ、生き方もいろいろということでしょうか…。